大きいものが好き

自分より大きいものが好き。
家も家具もぬいぐるみも大きい方がいい。
小さいものは不安になる。
小さいものに触れるとき、自分の存在が増す。
生き物としての自分の大きさが匂う。悪酔いする。
不必要に大きいソファやベッドがいい。
幼い頃、手の届かなかった蛇口みたいに、
ただまっすぐに足りないとき、すごく素直な心でいられる。
大きいもの運ぶのは絶対いやだけど、
運ばないものは、大きくて重くて、自分じゃ絶対に敵わないようなのがいい。
お届けもの
アマゾンで、ヴェレダのスキンフードが届いた。
うれしいお届けものがくると、すぐに素手でダンボールをむりやり開封するから、手とダンボールがぼろぼろになる。
はさみをつかって先にテープを切った方が早いのはわかってるんだけど、早く開けたいまっすぐな気持ちがそういう小技をゆるさない。力勝負。あけてる最中でさえ、こんなのやだな、って思う。でも、止まらないの。
だからダンボールの口に、透明テープがびたびたに貼られてるとかなしい。何も道具を使わず、簡単にあけられて、たたむのも楽なダンボールだと、うっとりする。またこの店で買おう、と思う。
アマゾンの宛名シールが今のぺろんと剥がれるシールなったとき、すごいうれしかったもんね。かならずちゃんとはがす。ぺろん。もひとつぺろん。うふふ。
あさり

人生で初めてあさりを買った。
お皿に塩水はって、お風呂で砂抜き。貝の間からにょきーと顔(顔?)がでてくるのしゃがんで見てたんだけど、すごいかわいい。
こんなかわいかったら飼いたくなっちゃうひと結構いるんじゃないかな、と思って、このまま飼えるのか調べたけど、このままでは飼えないぽかった。
ああ、いいなあ、生き物。かわいい。子供の頃は、ぬいぐるみにも動物にも言葉を発してほしくて、意思疎通とれないことが切なくて無理だったけど、最近はもう全然話さなくていいね。生きて動いてるだけで、心に炭酸の泡が走るよう。あさりでもそう思えるんだから、たぶんまじと思う。
夜、酒蒸しにしたんだけど、酒蒸しって一瞬なんだね。2分でできた。めちゃくちゃおいしい。あさりの出汁のきいたスープがやばすぎて、これ、日本酒か焼酎で出汁割りにして飲みたいなーと思って調べたけど、そんなことしてる人いなかった。
代わりに「〆の貝出汁スープ焼きそば」なるものがヒットして、たべてないけど優勝、って思った。優勝、って最初にこういう使い方したの誰なんだろ。けっこう好き。なぜなら実感に近いから。居酒屋行きて〜い。
カレー
今日は、カレーを作った。10皿分。玉ねぎが永遠に飴色にならなくて、こんな?って思った。
こんな大変な料理が、家庭料理の超一般的なメニューなのすごくない? どんだけ切って炒めて煮込むんだ?
ハンバーグとかコロッケとかもやばいよね。そもそもあのかたちがふしぎ。あんなお手玉みたいにしてさ。卵焼きもよく巻いたなと思うけど。あとオムレツ。せめて半円じゃない? なんだ、あのかたち。誰も頭で考えなかったかたちだよね、シンプルにすごい。
一時の流行じゃなく、こんな大変なことが世界中に浸透してるの、超ふしぎだなあ。
それでいうとパエリヤとかスパニッシュオムレツ、妥当だなと思う。切って、盛って、焼けるの待って開けたら「わー♡」くらい。世間に浸透しそうなレベルってそんなもんじゃない? カレーがおいしすぎるんかなあ。
ヤマダ電機が潰れた
地元のヤマダ電機が潰れてヤオコーという大型スーパーになった。
もともとはダイクマというホームセンターで、私が小学生の頃、突然ギラギラのヤマダ電機になったのだけど、西東京の片田舎では流行らず、途中で2階建の1階だけダイクマに戻った。
他に遊ぶ場所もないので、地元の小学生はヤマダ電機に通った。男の子はゲームのお試しコーナーに列をなし、女の子は併設のマックでシェイクを飲みながらプリ帳を見せ合った。やたらポイントがもらえるルーレット(1000円買うと最低で400円分のポイントがもらえた)を回し、カラーペンを物色したりもした。途中で万引き対策ゲートが備え付けられて、盗みなんかしたことないのに、誤作動が怖くて通るたびに神に祈った。悪い友人が、「防犯ゲートはメントスには反応しない」とか言って、器用に長袖の中にメントスを差し込んで盗んでいる映像が頭の中にあって、本当に目の前でされたのか、話だけ聞いて映像は自分の想像なのか、小学生だか、中学生だか、話をしたのが本当にその彼女か思い出せない。彼女はハムスターをたくさん飼っていた。
初めての恋人ができたころ、ヤマダ電機で香水を買うようになった。親友のギャルもヤンキーの彼氏のバースデープレゼント用にここでフェラーリの香水を買っていた。これまで貯めるだけだったお年玉をガンガン使うようになって、ケンウッドのMP3プレイヤーも最新ウォークマンも買った。レジに部活の先輩の母親がいて嫌だった。卒業間際にはここでお菓子や飲み物を買って、徒歩5分の河原で深夜まで遊んだ。帰宅するたび親に怒鳴られて涙が出るほど悔しかった。
高校生になるとさすがに、ここで香水を買うのは違う気がして、よそで買うようになった。ポイントカードのルーレットの割が悪くなって、誰もルーレットを回さなくなった。ダイクマとヤマダ電機のフロアが何回か入れ替わったりして、その度に「リューアルオープン!」とか張り出すのがダサくてうんざりした。私は、地元から離れた高校に通っていたから、急にヤマダ電機が恥ずかしくなって、駐輪場しか使わなくなった。コンビニの方がかっこいいと思った。
大学生になる時に、自分のテレビが欲しくなって、ヤマダ電機でテレビとDVDプレイヤーを買った。軽音サークルの先輩に借りた洋画のDVDを早く全部観たくて、学科の親睦合宿を欠席した。10代の終わりにすごく好きな人ができて、約束の連絡が来るまでいつでも出られる格好で買う気もない家電を眺めた。色恋沙汰でもそうでなくても朝帰りの朝はやけに眩しくて、まだ開店してないヤマダ電機がこのあと時間通りに、かならず開くことがなんかすごいことのように思えた。
ツタヤが潰れて薬局になって、デニーズが潰れて薬局になって、いよいよ地元が薬局タウンに成り下がってもヤマダ電機はヤマダ電機だった。
でも、あっけなくヤオコーになっちゃった。
べつにどうでもいいし、最後にもう一度ヤマダ電機に行きたい気持ちなんて1ミリもないし、絶対に夢に出て欲しくなどないんだけど、ただ単純に「ヤマダ電機」という言葉に私が積み上げてきた15年くらいの文脈を、体現してくれるものがなくなったんだな、って。さみしいとも思わない程度の空白は、ある。
たぶんいま、よくないかんじ
【日記】
最近知り合ったばっかの友人と、架空のポケモンから逃げ回る夢を見て、起きた。なんだよそれは、と思いながら二、三回寝て、昼。またゴミ出せなかった。
ひさびさに晴れてたから洗濯機を回して、近所のパン屋でパンを買った。帰って、アイスカフェオレを作って、昨晩のサラダと一緒に食べた。ピンポンが鳴ってないのに、アマゾンの配達完了通知が来て、はあ? と思いながら郵便受けを見たら、本が無理やり挟まってて、乱暴、と思った。
帰宅ラッシュの前に電車に乗りたくて、急ぎめで支度をしたけど、支度の時間に聴くラジオに悩んだので、結局ラッシュど真ん中。実家でピノ一粒食べて、友人と美味しい焼肉を食べた。最近、焼肉が好き。コンビニのカフェオレ飲みながら一緒に帰った。
焼肉屋のテレビもサッカーだったけど、家のテレビもサッカーで、帰宅したらちょうど勝ったところだった。テレビ前のソファーに座って、出かける前にラインしてた友人に返事したら「サッカー観てたの?」って聞かれて、本当にみんなサッカー見てんだって思った。「焼肉食べてたよ」って返した。
烏龍茶飲みつつ、ごつごつした選手たちのインタビュー見てたら、数年前、バイト仲間とバイト先でお酒飲みながらサッカー観たのを思い出した。勝ち負けは全然覚えてない。べつに退屈でもないし、どっちかと言うと楽しかったのに「早く終わんないかな」とぼんやり思ったことは覚えてる。そういうのわりとしょっちゅうあって、下手するとすきなバンドのライブや、映画でも思ってたりする。わたしは何に追われてる? そのくせ、全然興味ないインタビュー見つつずっとラインしてさ。また夜更かししちゃった。